コラム」カテゴリーアーカイブ

33 室生寺~長谷寺臨時バス

奈良交通

女人高野の別名で知られ国宝の五重塔を持つ室生寺(宇陀市)、険しい斜面に立ち、春は牡丹が秋は紅葉が美しく本堂が国宝となっている長谷寺(桜井市)。奈良東部を代表するこの2つの寺院、距離はそう離れていないものの公共交通での連絡は余り便利ではない。
県内ほぼ全域を営業エリアとする奈良交通は、季節ごとに観光客の流動に合わせ臨機応変に臨時バスを運行している。この室生寺~長谷寺間も春の牡丹の季節と秋の紅葉シーズンの土曜・休日に両寺を45分で結ぶ直行バスが設定されている。かつては大型観光車が使用されたこともあったが、今秋の運行には中型観光バスが使用された。乗場には行先の書かれた専用のポールも用意されていた。運賃を支払う際に、下車後の寺院で使用出来る拝観料の割引券も貰える。
臨時路線だが、他の路線同様にIC乗車券Ci-CaやPiTaPaなども使用出来る。車載器が搭載されていないので、室生寺側の停留所に待機している一般路線車の機器を使用して収受していた。2012.11.24室生寺にて。(福本)

32 バスツアーの昼食後 ~富士五湖、河口湖畔

日本中央バス

団体旅行で昼食となると、お土産屋さんの二階に通されることがよくある。これは我々「日本バス友の会」2012年バスツアーでのヒトコマ。湖で取れた魚や近くの山で採った山菜など味わい、お腹も満足してふと窓から外を眺めると美しい風景に我を忘れることがあったりする。
ここは富士五湖で一番標高が低く、最も賑やかな河口湖畔、河口湖大橋に程近いあたり。バス好きであればその傍らで走り行くバスに目が行かないわけが無いだろう。
各地からやってきた観光バスが目の前を通る姿も楽しい。写真のバスは群馬県からやって来た日本中央バス。観光バスだけでなく富士急山梨バスが運行する乗合バス、レトロ風の観光地を走り行く路線バスなどなど、見とれているともはや集合時間となってしまった。(高橋)

31 晩秋のタ焼小焼

西東京バス (京王八王子駅ー夕焼小焼ー陣馬高原下)

京王八王子駅を出発したバスはターミナル左へ、東京のベッドタウンとあってか、多くのバスが出発しかつ多くのバスとすれ違う。もう一箇所のJR八王子駅も立派なターミナル。
陣馬街道を西へとバスは進んでいくが目の前には紅葉で染まった山々が迫ってくる。普段は都会の変哲のない路線バス。週末で晩秋となると車内はリュック背負ったハイカーでいっぱい。道幅は次第に狭くなりながら北浅川沿いに。
ます釣りを楽しむ人々を見ながら夕焼小焼に到着。童謡で有名にもなりバス停北側に夕焼け小焼けの碑が立つ。更に上り坂が急になって終点陣馬高原下到着。下車した乗客はそれぞれの目的地へ歩いていく。

この先は陣馬山、和田峠神奈川県境となるが峠下ったクライマックスは青い相模湖が広がる。夕焼け小焼け号、写真のボンネットバスは現在は運行していませんが、在来車両での運行で路線等は変更ありません。(高橋)

<2012年10月掲載>

30 のどかに牧場眺めて

観光バス (千葉県房総半島)神奈中観光(株)

季節問わず動物が草を食む姿はとてものどか。ここの牧場では、牛、馬、羊、豚等々、殆どのの動物にふれあう事が出来、季節問わず見られる風景。特に冬のない南房総は東京近辺から多くの観光バスが訪れる。アクアライン開通以来神奈川県からも多くの観光バスがやって来る。写真の車両は神奈川県の路線バス名門、神奈川中央交通のグループ会社、神奈中観光。
この場所は、九重駅からすぐで館山日東の路線バスも運行されるほか、高速バス、千葉行南総里見号、東京行なのはな号も頻繁に通る。

29 オープンデッキのバス乗って春風浴びよう

日の丸自動車興業(株)、(株)はとバス[東京都内定期観光]

今年の冬は長く、やっと春が来た、と言いたい人も多いだろう。そんな春にオープンデッキの二階建てバス乗って春風を味わおう。写真左側は、日の丸自動車興業のスカイバス、右側ははとバスのオー・ソラ・ミヨ。今やスカイツリーは東京の新名所。こんな場所は定期観光どうしがこうやって並ぶこともある。両方とも乗ってみての、’のりくらべ’もたのしいだろう。
警報など危険と判断される時以外は雨の日も冬の寒い時も夏の暑い時も運行は通年されているが、防寒、日焼け対策は自分で準備となる。見上げれば大空が広がる。樹木が手にとることも出来るが、運行中に席を立つことは厳禁となっている。
オープンデッキのバスは季節に関係なく運行されています。(高橋)

28 奈良の鹿をながめて

奈良交通 市内循環・JR奈良駅~近鉄奈良駅~春日大社表参道~JR奈良駅  

JR奈良駅を出発して近鉄奈良駅を経由、市内循環外回りに乗車して東へ。古都の古き家々をかすめて右折すると奈良公園。奈良のシンボル野生の鹿が付近一帯を気ままに歩き回っている。最寄のバス停は春日大社表参道。雄鹿には立派な角が生えているが秋は角切りのシーズン。ここまで伸ばした立派な角も危険防止のため切られてしまう。
奈良に時間がなくて訪れる人にはオススメのバス路線。運行本数も頻繁な同循環バスに乗って車窓を眺めるのもいいだろう。
鹿は草食動物なのでおとなしいように思われるが、時には危険な行動をとる場合がある。特に、出産期(5月~7月ごろ)や発情期(9月上旬~11月下旬)は、鹿たちの気が荒くなり、危険な行動をとることがるので注意。発情期が終わっても、角のある鹿には近づき過ぎないようご注意を。間違ってゴミを捨てるとそれを食べたりして病気になる鹿も数多いし、乱暴な行為は避けるように。臆病な動物なので近寄っても逃げていってしまうこともよくあること。シカにシカトされないように楽しんでもらいたい。(高橋)

27 夏も近づく、、、どこまでも続くお茶畑

しずてつジャストライン(株) 金谷駅~牧の原小学校~相良営業所  

東海道本線金谷駅。ロータリー左折すると左へ半円を描いて急坂を登る。今発車した金谷駅が眼下に小さく見え、その先は馬でも越せなかったのか穏やかに大井川が流れる。坂を登りきった右手にはお茶の全てが解るお茶の郷博物館がある。
車窓のあちらこちらに茶畑が見受けられるが、それが次第にあたり一面広がる。茶摘をする姿、畑の中には工場が、工場では蒸してもむ作業が煙突から漂う。その香りは車内にも届く。起伏のある道を降りても茶畑は広がり日本人であればこそ飲むお茶。毎日口にするだけあって畑もこんなに存在することが納得できる。
午後になれば下校の小学生も乗ってくる。車内は賑やかになり相良到着。終点相良営業所から徒歩5分で駿河湾に出る。松並木が続き遠浅の砂浜で夏は海水浴場で賑わう相良サンビーチである。(高橋)

26 まもなく収穫、東海のオレンジ薩捶峠(さったとうげ)

ジェイアール東海バス他 (東名高速線・東京~名古屋他)

東京名古屋を結ぶ東名高速、そこを走るバスは観光バスも高速路線も数々ある。
そして東名の眺める景色は数々あるが、かつての東海道をしのぶに至るかは如何に。
東海の代名詞、富士山。そして太平洋を望むには、ここ興津海岸沿いが3キロに及ぶ。
蒲原トンネル抜けて約3キロ、まもなく海岸線に出る。広がる太平洋の眺めは気持ち良いが、反対に山側に目を向けると晩秋から春先に向けて、色濃い緑の葉にさわやかなオレンジの実が生っていることに気が付く。
みかんのオレンジ色は東海道代表するカラーだ。
ここへ来るには旧東海道を歩くことになるが、最近流行しているウォーキングの人気コースのひとつだ。(高橋)

25 フルーツ街道。ラ・フランスの実のなる頃 10月

山交バス(株) 山交ビルー山形駅ー山寺駅ー芭蕉記念館前

山形県最大のバスターミナル、山交ビルを出発し山形駅、市役所と北上し馬見ヶ崎橋を渡る。9月には日本一大きな鍋を使った芋煮会が行われる会場、馬見が崎川。
国道13号線へ、一旦天童市に入り山形市との市境区間を東へ。30分ほど経つが家並みも途切れずニュータウンとは違い比較的古くからある住宅地を走る。
ようやく家並みも途切れ道の両側が果樹園の中を行く。夏の初めなら赤く美しい粒のさくらんぼの木。秋なら赤いりんご、そして全国どこでも見られるものではないだろう、緑の実がなるラ・フランス。ヘチマの実を思い出す姿だ。フルーツの香りにつつまれながら、山が迫ってくると山寺駅、そして終点芭蕉記念館前へ到着する。観光客も少なからず乗車しているが、山形でも有名な観光地、山寺へはこの路線バスを利用すると旅の思い出のヒトコマが増えるだろう。(高橋)

24 清流四万十川を行く  8月

(有)高南観光自動車 窪川駅ー野老野ー(長野渡沈下橋)ー大野見  

清流四万十川。増水で橋が流されないよう欄干のない四万十名物沈下橋。集落つなぐ生活路線のため沈下橋渡る路線が川の上流2箇所に存在する。暑さ厳しい夏に訪れたがカメラ構えてバスが来ること長時間待つ。
ガマンせず清流で泳いでみよう。冷たい水に足を浸せば小魚が散ってゆく。急流にもぐれば澄んだ水で向こう岸まで見通せる。但し急流なので流されないように要注意。
窪川駅出発して四万十川沿いに、田園地帯が広がりやがて険しい山々へと入り込む。狭隘かつ急カーブ急坂、そして切りとおしを過ぎると四万十川が広がり長野沈下橋を渡る。再び川沿いに、キャンプ場では子供たちが水遊びを楽しむ姿を見受けられ大野見役場終点となる。(高橋)
もう1箇所の沈下橋渡る路線は、土佐久礼駅ー大野見(久万秋沈下橋)ー萩中。子供たちが沈下橋から飛び込む姿が観光案内等で紹介されているがここは上流なので浅瀬のためバスとともにカメラに収めることは出来ない。