風景編」カテゴリーアーカイブ

58 信州フルーツライン

篠ノ井駅-篠ノ井-松代郵便局-松代 [アルピコ交通]

1998年冬季オリンピックの会場となった篠ノ井。
篠ノ井駅を東へ、国道18号線をまたぐと川中島古戦場やオリンピック会場だったオリンピックスタジアムをかすめる。更に進めば一面が果樹園となる。

リンゴ畑の他に、もも、ブドウ畑のジャングルをくぐり抜け、フルーツの香りが広がり道路にも飛び出している。近年では心ない一部の者のために、このような景観も少なくなってきた。

高速道路、上信越道をくぐり、松代駅を経由して松代高校前に到着。松代駅とは廃線となった長野電鉄屋代線の駅跡。近辺は果樹園の他にホテルや国民宿舎に加え日帰り施設もある松代温泉があり、静かな長野郊外のひとときを楽しみたい。

57 日本最後の営業用トヨタのボンネットバス

水俣産交―水俣駅―湯の児湖温泉 [九州産業交通(産交バス)]

ボンネットバスが全滅に近くなった頃1976年現在、九州産業交通が九州では唯一ボンネットバスの保有があり熊本県の全域の各営業所に少数ながら存在し合計で20~30両の活躍があった。いすゞの他、その半数がトヨタであったが翌年1977年の年度末には全体で5両まで縮小され、トヨタも1両水俣営業所に生き残った。

1978年夏に全廃となり熊本市内でセレモニーも行われた。

写真は水俣市内から八代海をバックに湯の児温泉へ向かう有終の美のワンシーン。

知られていなかった同温泉も今では多くの観光客や当時客が訪れ訪れ、バス運行も本体の九州産業交通から産交バスが水俣市から委託され、「みなくるバス」と銘打って水俣市から委託運行されている。

当時同車が運行していた路線はこの湯の児温泉線の他、中屋敷線なども「みなくるバス」として存続している。

56 連節バス今日も若さで満員

南草津駅―立命館大学 (近江鉄道)

大阪通勤圏の南草津駅。ここに京都で名高い立命館大学、びわこ・くさつキャンパスが存在する。

駅は大阪から遠く離れ滋賀県ではあっても大阪の郊外地。次々と電車が到着すれば、次々と大学生がバスへと吸い込まれていく。当然連節バスは意欲を発揮して発車していく。

駅発車して南へと商店街から住宅地、外は次第に緑が濃くなってくる。国道1号線、そして名神高速渡ると立命館大学キャンパス内に入り込む。体力作りにグラウンドで走る若者を見て終点のバス停に到着。一挙に降車してそれぞれの校舎に向けて足早に去っていく。

東京の狭きキャンパスはビルのように背高なのに相反して関西の郊外の大学は皆、広き緑の森に囲まれたキャンパスが多い。この立命館大学もその一つだが、澄んだ空気の中で学び世の中に役立つ社会人なるよう願ってやまない。

55 東京と千葉県の東端を結ぶ路線

銚子犬吠埼―山田―東京浜松町 [千葉交通]

4月の新学期とともに新入生や新社会人を見かけるようになるが、同じ時期に見かけるこいのぼり。近年住宅地ではめっきり見ることができなくなったが、郊外地では鯉たちの数も増えてよりいっそう大きくなった姿を見かけるようにになった。
千葉県郊外、山田バス停。一般路線よりもコミユニティバスと高速バス主体のバス停、いかにも現代の地方バス停。道の駅併設のバス停。ここにも仲良く並び、また美しく泳ぎ競うこいのぼりがあった。
やって来たバスは銚子犬吠埼発東京行き高速バス、犬吠号。東京から千葉県東部への観光として活躍しているが、この近辺の鉄道から遠い地区にとって東京への重要なアクセスとして重要な存在。近年共通カラーが増えたが、千葉交通オリジナルデザインのバスが東京へ地元客乗せて発車していった。
(Taka)

54 住宅地の中を行く謎の(?)路線

[臨海28乙]葛西駅前~富士公園~コーシャハイム南葛西 (東京都交通局)

江戸川区南部の南葛西地区は多くの戸建て住宅や団地があるが、JR京葉線・葛西臨海公園駅、地下鉄東西線・葛西駅のどちらからも距離が有り、都営バスが住民の貴重な足となっている。この富士公園経由の路線は、臨海車庫の出入庫という性質が強く、不規則な間隔で平日のみ一日7往復運行されている。
都営バスの路線は原則として全路線が東京都交通局発行の路線図「みんくるガイド」に掲載されているが、この路線はどういう理由か不明だが2016年4月版でも掲載されていない。途中にはこの路線だけが通る停留所が2ヶ所有るが、それらも路線図上に見ることは出来ない。最近までは交通局の運行情報サイトtobus.jpでも全く無視されていた。
かつては葛西22系統の出入庫という扱いだったが現在は臨海28乙(一之江駅前~臨海車庫)の支線として、tobus.jpで経路、時刻表やリアルタイムの走行位置情報を見ることが出来る。LED方向幕には「富士公園経由 葛西駅」の様に表示されており系統番号の記載は無いが、停留所掲示の時刻表には系統番号が明記されている。(福本)

53 黄葉の青梅街道

[王78] 新宿駅西口~東高円寺駅~王子駅 (東京都交通局)

東京都のシンボルマークであるイチョウ、都営バスのフロント中央にも銀色のイチョウのエンブレムが取り付けられている。
都庁のある新宿と郊外の青梅を結ぶ都道5号・新宿青梅線、通称「青梅街道」には街路樹としてイチョウが植えられている区間がある。東高円寺駅付近もその一つで、毎年11月後半から12月にかけて葉が黄色く色づいた美しい光景を見ることが出来る。
現在この付近を通る都営バスは新宿~王子間の王78のほか、新宿~新代田の宿91と新宿~杉並車庫間の出入庫系統がある。ほかに関東バスが中野~吉祥寺間の路線を運行している。(福本)

52 今年も残り少なく、イルミネーションで街が輝く

[た61] たまプラーザ駅~美しが丘5丁目~あざみ野ガーデンズ~たまプラーザ駅 (東急バス)

「今年も残り少なくなった。」なんて言葉と同時にイルミネーションの輝きが街の至る所で目に映る。美しき半面、せわしない気分になってしまう。
横浜市郊外、多摩田園都市を代表する東急たまプラーザ駅に降り立った。駅直結のたまプラーザテラスからノースプラザ、北口バスターミナルすべて改札から雨でも傘をささずそのまま歩ける。冷暖房完備でバス待ちができ着車と同時にのりばドアが開き乗車。利用者優位のターミナル。
外に出るとその駅名のとおり広場が美しく広がる。その先に東急百貨店が構え帰宅前の買い物客でにぎわう。そして光の集団の中からバスが次々とやってきてはターミナルに入り込み次々と発車していく。バス車内はTokyuロゴ入りバック手にした乗客が乗っている。美しい住宅街の年の瀬だった。

50 瀬戸内と日本海2つの海眺めて

下関駅―豊田湖―俵山温泉―青海島(大泊) サンデン交通

本州最西端下関市。山口県の瀬戸内側はどこも工業都市でにぎやかだが、下関駅前で見ると行きかう朝の路線バスの姿は特に活気づいている。
その中で日本海側へ山々を貫いて運行する青海島の大泊行き路線バスに乗車する。右手に関門海峡と対岸の九州を眺め唐戸バス停、そして御裳川では地元客に交じって乗っていた観光客が下車していった。
小月から北上して木屋川沿いに進む。ホタルの里の看板を目にするがここはゲンジボタルの発生地もいくつか沿線に存在する。神秘的な豊田湖を眺め俵山温泉で小休止。チェックアウトした宿泊客が乗ってきた。
もうひと山越えると長門市となる。萩からやってきた路線バスと合流して市街地を過ぎると日本海が出迎える。遊覧船乗り場は特ににぎやか。次の漁協市場を過ぎると萩便は終点となる。
こちらは青海島入りするため青海大橋を渡る。わたり終えると終点大泊となる。
大型のAT車がスイスイと峠越えをするが写真のように区間便中心に中型車も運用に入る。この絶景は2時間40分の長旅のラストとなる青海大橋。

49 昔、大阪キタは皆竹林だった

[40] 千里中央―豊島高校前―豊中 阪急バス

我が国初のニュータウン、千里ニュータウンも高度成長期に開催された万国博覧会場も千里丘陵の竹藪を切り開いて作られた。
ニュータウン玄関口・千里中央駅より、西へ行くと万博跡エキスポシティ経由吹田行きが週末に運行されている。東へ行くと豊中行きが頻繁に運行されている。
千里中央から豊中行きに乗ると、マンションや住宅が並ぶが、その合間に丘の上を見ると竹林が至る所で見られる。終点豊中は駅より西へ歩くと古き住宅地が並ぶが、再び別の路線で東へ向かうと新興住宅背後に緑輝く竹林が望める。
名残ある竹藪も開発の波はどんどん押し寄せ、マンションに代わっていく姿が見受けられる。

参考情報
豊島高校(豊中市)
41 千里中央―豊島高校前―北緑丘団地―豊中―曽根―旭ケ丘―桃山台駅前(終日1H1本)
43 千里中央―豊島高校前―北緑丘団地―豊中―上野小学校―桃山台駅前―津雲台七丁目(昼のみ1H1本)
44 千里中央―豊島高校前―北緑丘団地―豊中―旭ケ丘―桃山台駅前―津雲台七丁目(昼のみ1H1本)
40 千里中央―豊島高校前―北緑丘団地―豊中(便数頻繁)(40A団地止まり)
46 千里中央―豊島高校前(団地入らず)豊中止まり(朝のみ)

エキスポランド(吹田市)
72 千里中央―記念公園西口―千里中央
113 千里中央―万博記念公園駅―日本庭園前―茨木駅(千里茨木線)